【東北大学の魅力】附属図書館 国宝など 貴重な資料数十万点

 川内駅南口から徒歩5分。川内南キャンパスの一角に、大きなガラス窓の建物がある。本学附属図書館本館だ。


 本学には本館に加え、計四つの分館がある。所蔵する図書数は全国立大学中4位。その数は全館で419万冊、うち本館は288万冊を誇る。電子ブックや電子ジャーナル、データベースも幅広くそろえており、自習席は本館だけで1000席以上だ。


 エントランスを抜けると、吹き抜けの大空間。多くの学生が机に向かう。本館は近代日本の代表的な図書館建築家、鬼頭梓きとうあずさが設計。コンクリート打ち放しの空間に天窓から光が差し込む設計によって、旧帝国大学らしい重みと柔らかさを表している。


 地下1階と地下2階には、人が入れる中では最大級の書庫。「実はかなり貴重な資料でも、本学では比較的容易にアクセスできる」と附属図書館総務課長・三角太郎さん。書庫を学生が利用できない大学図書館もある中、本学はガイダンスを受ければ学部生でも入ることができる。

貴重書庫の図書。 写真は漱石文庫 =本学附属図書館提供


 国宝の『類聚国史るいじゅうこくし』や『史記』をはじめとする貴重な資料が多数保管されている貴重書庫もある。温湿度管理や虫の侵入防止などが施され、入ることを許されるのは限られた職員のみ。研究者が研究上現物を確認することが必要な場合以外は閲覧不可だ。しかし近年は電子化が進み、多くの資料をインターネット上で見ることができる。


 オープンキャンパス期間中2日間、本学図書館を見学できるイベントとしてクイズラリーを開催する。所要時間は約10‌分~15分。午前9時~午後4時のいつでも入場可能。